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大晦日、久しぶりに紅白歌合戦を視聴し、THE ALFEE(アルフィー)のステージに大きな感銘を受けました。こちらの投票結果を見る限り、同じように感じた方が多いようです(元日の夜時点)。
実はこれまでTHE ALFEEの音楽をきちんと聴いたことはなく、「よくテレビに出ている面白いおじさんたち」という程度の認識しかありませんでした。しかし、結成50周年を迎えたこの3人組が放っていた圧倒的な存在感は、単なる音楽グループを超えた強烈なインパクトを与えてくれました。
THE ALFEEの魅力は、何よりも際立つメンバーの個性にあると感じます。「王子様」、「四畳半フォーク」、そして「〇〇ザ(失礼)」という、まったく異なる見た目や雰囲気が一堂に会するだけでも非日常的な光景を楽しむことができます。
さらに、昨日の紅白を見て、彼らが見た目だけでなく音楽的にも互いに補完し合っていることを確信しました。3人の個性が単なる「足し算」ではなく、「掛け算」としての相乗効果を生み出している。その凄まじさに圧倒されました。
そこで、遅ればせながら気づきました。「THE ALFEEこそがダイバーシティの理想形である」と。
ダイバーシティの意義
そもそも、ダイバーシティの意義とは何でしょうか?特にビジネスにおいては、以下3点の向上効果にあると考えます。
1.多様な視点と創造性の向上
似たようなバックグラウンドや経験を持つ者だけでは生まれ得ない、多角的な視点を得ることで、問題解決や意思決定において革新的なアプローチが可能となり、競争優位性を確保できます。
2.環境変化への適応力向上
急速な変化が求められる現代では、柔軟性が重要です。多様性のあるチームは異なる意見を尊重し、新しい環境への迅速な適応が可能です。
3.チームパフォーマンスとエンゲージメントの向上
多様性のあるチームは単一の価値観で構成されたチームよりも高いパフォーマンスを発揮します。メンバーがお互いに補完し合い、価値観や背景が尊重されることで、エンゲージメントも向上します。
THE ALFEEに見るダイバーシティの力
THE ALFEEが素晴らしいのは、個性豊かな3人がそれぞれの役割を全うしながら、互いを尊重し合い、圧倒的なケミストリーを生み出している点です。多様性の尊重がいかにクリエイティブな成果をもたらすかを、彼らは明確に示しています。
特筆すべきは、彼らが結成以来50年間、一度もメンバーチェンジをしていないことです。これほど個性や音楽的志向が異なる3人が、対話と協調を重ね、その違いを武器にしてきたのです(多分)。この姿勢はどのような組織やチームにも応用できる普遍的な教訓といえるでしょう。
ダイバーシティが真に効果を発揮するためには、単に異なる個性を集めるだけでなく、信頼と協力が必要不可欠です。THE ALFEEは長いキャリアの中で時代の流れや音楽のトレンドに適応しながら、常に「3人であること」の価値を貫いてきました。
多様な価値観と能力を受け入れ、互いに共鳴し合うことで50年の歴史を築いてきたTHE ALFEE。そのパフォーマンスから、私は健全なダイバーシティがもたらす力を実感しました。彼らは単なる音楽グループではなく、多様性を活かしたチームワークの理想形を示す存在であり、その歩みは、私たちが直面する課題にも大きな示唆を与えてくれるものです。
多様性が対立や分裂を生むのではなく、新しい価値を創出する可能性を示したTHE ALFEEの3人に、心から感謝します。
BBDF 藤本